腹痛と微熱があり、内視鏡検査の結果クローン病と診断されました。そのとき肛門部に病気の症状が出る可能性について説明がありましたが、具体的にどのような症状が出るのですか?
肛門部の病変はクローン病の特徴的な合併症の1つです。具体的には痔瘻(じろう)や肛門周囲に膿が溜まり赤く腫れる肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)などがあります。長い経過の中でこのような肛門病変を合併する患者さんは40~80%にのぼるという報告があります。肛門周囲膿瘍が悪化すると発熱や痛みを伴い、座ることも困難になります。肛門部に異常を感じたら必ず医師の診察を受けることをお勧めいたします。治療は軽症であれば抗生物質の投与、重症であれば膿を外に逃がす手術(排膿)が実施されます。近年、抗TNFα抗体製剤も使用され、治療成績は以前より良くなっています。
荒木俊光先生